中古マンションリフォームを成功させるには?専有部と共有部とはをわかりやすく整理

船橋 不動産 売却 マンション・戸建

代表取締役 高林 孝次

筆者 代表取締役 高林 孝次

不動産キャリア6年

中古マンションを購入して、これから自分好みにリフォームしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
しかし、どこまでが専有部で、どこからが共有部なのかを正しく理解していないと、せっかくの計画がストップしてしまうこともあります。
特に、中古マンションリフォームでは、専有部と共有部の区分は工事内容や費用負担、さらには管理組合との関係にも大きく影響します。
そこで本記事では、専有部分と共用部分、それに専用使用部分の基本的な考え方を整理しながら、リフォームできる範囲と注意点を分かりやすく解説します。
これから物件探しを進める方も、すでに購入済みでリフォームを検討中の方も、失敗やトラブルを防ぐために、まずは一緒に基礎から確認していきましょう。


中古マンションの専有部と共有部の基本を理解

中古マンションは、各住戸ごとに区分所有権が成立しており、専有部分と共用部分に明確に分かれて構成されています。
専有部分は、区分所有者が単独で所有し、日常生活の場として利用する住戸内の空間です。
一方で、共用部分は、構造躯体や廊下など、区分所有者全員で共有する建物部分とされています。
まずは、この基本的な区分を押さえることで、中古マンションの仕組みを理解しやすくなります。

法律上、専有部分と共用部分の考え方は、建物の区分所有等に関する法律と管理規約に基づいて整理されています。
専有部分は、原則として住戸内の天井・床・内側の壁など、日常生活に使用する内部空間が対象です。
これに対して、構造躯体や外壁、共用廊下などは共用部分となり、区分所有者全員の共有財産として管理組合が管理します。
さらに、玄関ドアやバルコニーなどは共用部分でありながら、特定の区分所有者のみが使用できる専用使用部分として位置付けられています。

中古マンションのリフォームを検討する際には、専有部分と共用部分、そして専用使用部分の違いを理解しておくことが重要です。
専有部分の工事であれば、区分所有者の判断で計画しやすい一方、共用部分や専用使用部分に影響する工事は、管理規約や管理組合のルールに従う必要があります。
国土交通省や地方公共団体の資料でも、専有部分と共用部分の区分を確認したうえで改修計画を立てることが推奨されています。
事前に区分の考え方を把握しておくことで、リフォーム計画を円滑に進めやすくなります。

区分 主な対象部分 管理や工事の基本
専有部分 居室・キッチン・浴室など住戸内 所有者が管理・リフォーム主体
共用部分 構造躯体・廊下・エレベーター周り 管理組合が維持管理と改修を実施
専用使用部分 玄関ドア・バルコニーなど特定住戸用 日常使用は所有者・修繕は管理組合

専有部とは?リフォーム可能な範囲と注意点

専有部分とは、区分所有者が原則として自由に使用できる住戸内の部分を指し、居室やキッチン、浴室、トイレなどの日常生活の場が含まれます。
国土交通省の資料では、住戸番号が付された住戸と、その内部の天井・床・壁の仕上げ部分、専有部分の専用に供される設備のうち共用部分内にない部分が専有部分と整理されています。
具体的には、フローリングや壁紙、室内建具、キッチンや浴室の本体設備などが該当するケースが多いです。
一方で、窓ガラスや窓枠、躯体としての壁や床スラブなどは共用部分とされるのが一般的で、専有部分には含まれません。

専有部分のリフォームでは、内装仕上げや住宅設備の交換など、居室環境を整える工事が中心となります。
例えば、床材の張り替え、クロスの貼り替え、キッチンや浴室の機器交換、室内ドアの変更などは、多くのマンションで専有部分として扱われるため、比較的自由度が高い傾向があります。
しかし、管理規約では遮音性能の確保や配管経路の変更制限などが定められていることがあり、床材の種類や工事方法に条件が付く場合があります。
また、共用部分と一体となる部分に影響する工事は、専有部分内であっても管理組合の承認や総会決議が必要となることがあります。

中古マンションの専有部分をリフォームする際は、まず管理規約や使用細則で専有部分と共用部分の境界を確認することが重要です。
特に、配管や配線、窓や玄関扉周りなどは、専有部分と共用部分、専用使用部分が複雑に関係するため、自己判断での工事は避ける必要があります。
また、工事内容によっては、管理組合への事前届出や承認が求められることが多く、工期や費用にも影響します。
そのため、中古マンションの購入段階から、専有部分の劣化状況や設備更新の必要性、将来予定しているリフォームが管理規約上支障なく行えるかどうかを確認しておくことが大切です。

区分 主な該当箇所 リフォーム時のポイント
専有部分の代表例 居室・キッチン・浴室など室内 仕上げ材や設備交換が中心
専有部分に近い設備 室内側配管・専用の給湯器など 共用部との接続位置を要確認
注意が必要な境界部 窓・玄関扉周り・躯体の壁 管理規約と管理組合の承認重視

共用部とは?リフォームできない箇所と専用使用部分

共用部分とは、区分所有法で「専有部分以外の建物の部分や、専有部分に属さない建物の附属物」と定められている部分を指します。
具体的には、エントランスホールや共用廊下、階段、エレベーターホール、屋上や外壁、床スラブ、柱や基礎など、建物全体を支える構造部分が共用部分に含まれます。
また、エレベーター設備や給排水管、消防設備、テレビ共同受信設備など、多くの居住者が共同で利用する設備も共用部分です。
これらは区分所有者全員の共有財産であり、原則として個々の判断でリフォームすることはできません。

一方で、玄関ドアやバルコニーなどは、建物全体から見れば共用部分に含まれつつ、特定の住戸だけが日常的に利用できる「専用使用部分」として扱われることが一般的です。
国土交通省が示す標準管理規約の考え方では、バルコニーやアルコーブ、室外機置場、玄関扉(内側を除く)や窓ガラス・窓枠などが専用使用権付き共用部分とされる例が示されています。
専用使用部分は使う権利が特定の区分所有者に与えられているだけで、所有権自体は共用部分として管理組合全体に属しています。
そのため、仕上げの変更や設置物に制限が設けられていることが多く、管理規約や使用細則の確認が欠かせません。

共用部分に関わる工事を行う場合は、管理組合の総会決議が必要になる点にも注意が必要です。
区分所有法では、共用部分の通常の維持や修繕など管理行為は、集会での決議により実施し、さらに形状や効用を著しく変更する工事については、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の特別多数による決議が求められます。
また、共用部分と構造上一体となった専有部分を一緒に工事する場合も、あらかじめ規約で定めることで総会決議の対象とすることができると整理されています。
中古マンションを購入してリフォームを計画する際には、このような決議の要件や手続の有無を事前に確認しておくことが重要です。

区分 具体的な場所の例 リフォームの基本的な扱い
共用部分 廊下・階段・構造躯体 個人判断での工事不可
専用使用部分 玄関扉外側・バルコニー 管理規約に沿った使用
専有部分 居室内装・キッチン ルール内で自由度高め

中古マンションリフォーム前に必ず確認すべき実務ポイント

中古マンションをリフォームする前には、まず管理規約と使用細則を入手し、専有部分と共用部分の範囲を確認することが重要です。
管理規約では、専有部分の工事であっても共用部分や他の住戸に影響を与えるおそれがある場合、管理組合への申請や承認が必要とされることがあります。
国土交通省の標準管理規約でも、共用部分や他の専有部分に影響する工事は理事長への申請と理事会の承認を要するとされています。
したがって、工事内容を検討する段階から、どこまでが自由に行える範囲かを文書で確認しておくことが、トラブル予防に直結します。

次に行うべきことは、専有部分リフォームの計画書作成と、管理組合への事前相談の段取りを整えることです。
一般的には、工事箇所ごとの図面、使用する仕上げ材や設備の概要、工事期間、搬入経路や作業時間帯などを整理し、申請書と合わせて提出する形が多く採用されています。
国土交通省が公表している専有部分の修繕工事申請書の様式例では、工事内容の詳細や近隣住戸への影響の有無など、確認項目が細かく定められています。
こうした様式を参考に、施工会社任せにせず、自身でも内容を把握したうえで管理組合と協議することが大切です。

さらに、中古マンションリフォームでのトラブルを防ぐには、事前のチェックリストを活用することが有効です。
専有部分と共用部分の境界、騒音や振動への配慮、工事期間中の生活動線の確保など、生活に直結するポイントを事前に洗い出しておくと安心です。
各自治体や公的機関の情報サイトでも、マンションで暮らすための基礎知識として、専有部分・共用部分・専用使用部分の整理や管理組合との連携の重要性が示されています。
これらを参考にしながら、自分の住戸と管理組合の実情に合わせたチェック項目を作成し、工事前に一つずつ確認しておくことが望ましいです。

確認項目 主な内容 確認のタイミング
管理規約・使用細則 専有部と共用部の区分
工事申請の要否と手順
購入直後から計画初期
工事計画書 工事範囲と図面
工期や作業時間帯
施工会社選定時
近隣・管理組合対応 あいさつや説明文配布
騒音・振動への配慮策
申請提出前後

まとめ

中古マンションのリフォームでは、専有部と共用部、さらに専用使用部分の違いを正しく理解することが重要です。
どこまでリフォームできるかは、管理規約や使用細則で細かく決められており、自己判断で工事を進めるとトラブルにつながる恐れがあります。
当社では、図面や管理規約の確認から、専有部リフォーム計画書の作成、管理組合への事前相談までしっかりサポートします。
中古マンションのリフォームでお悩みの方は、まずはお気軽に当社へご相談ください。

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